人材採用において気になる点が、採用コストです。将来自社を支えるであろう人材を雇うためには、少ないとはいえない予算を投入する必要があります。しかし予算には限りがあり、予算削減で頭を悩ませる企業は少なくありません。
「一人当たりの採用コストの平均は?」「他社の採用コストは?」と、考えている人もいるでしょう。
本記事では一人当たりの採用コストの平均や費用内訳、削減方法を紹介します!
一人当たりの採用コストの平均相場

一人当たりの採用コストの平均相場を紹介します。
新卒採用の平均コスト
中途採用の平均コスト
アルバイト・パート採用の平均コスト
新卒採用の平均コスト
建設業 | 69.4万円 |
サービス情報業 | 78.1万円 |
流通業 | 67.7万円 |
金融業 | 84.8万円 |
製造業 | 69.7万円 |
参考:株式会社リクルート 就職みらい研究所「就職白書2019」
株式会社リクルートが公表した『就職白書2020』では、2019年の新卒採用の平均コストは93.6万円です。
2018年の新卒採用の平均コストは71.5万円で、2018年から2019年の間に31%ほど増加しています。業種によっても平均コストは変わります。
中途採用の平均コスト
建設業 | 97.8万円 |
サービス情報業 | 86.8万円 |
流通業 | 55.5万円 |
金融業 | 58.2万円 |
製造業 | 102.3万円 |
参考:株式会社リクルート 就職みらい研究所「就職白書2019」
株式会社リクルートが公表した『就職白書2020』では、2019年の中途採用の平均コストは103.3万円です。
中途採用では新卒採用と比べて、業種によって高くなったり低くなったりしています。
特定のスキルを持つ人材の価値が上昇、業種全体の平均的な年収など、コストの変化の理由はさまざまな要因が複雑に絡んでいると予想できます。
物価の高騰に伴う賃上げの取り組みも行われているため、新卒・中途ともに平均コストは上昇していくでしょう。
アルバイト・パート採用の平均コスト
採用単価 | 時給 |
50,000円~140,000円 | 1,000~1,600円程度 |
アルバイト・パート採用の平均コストは、業種により大きく異なります。求人広告などの利用料含む採用単価は、おおよそ70,000円程度です。
アパレル業界など人気の業種は、比較的スグに人材が見つかるため求人広告費やスカウト費用が安くなります。一方、介護士や警備員などの仕事は人気が比較的少ないため人材発見までに時間がかかります。
求人サイト利用などの採用単価は人気の業種で50,000円程度、それ以外の業種だと60,000~140,000円(※東京都内)です。
採用コストの内訳とは

採用コストの内訳を紹介します。
広告などの外部コスト
他企業に外注する求人広告費用や、採用代行費用、PR動画制作費用などが外部コストです。
自社の認知度向上のためのPR広告、求人広告費は採用において必要不可欠な支出ですが、定期的な見直しは必要です。支払った費用に対してどれほどの効果が出ているのか、外部コストの予算を減らすべきか、増やすべきかキープすべきかは検証しましょう。
外部コストの例
- 求人広告費用
- 採用代行費用
- 人材紹介会社等に支払う成果報酬
- 会社案内・パンフレット・PR動画作成費用
- オンライン面談等に使用するツール利用料
- 応募者への交通費等
人件費などの内部コスト
自社内で行う面接対応や採用業務における人件費などが内部コストです。
主に人件費が内部コストの大半を占めます。人件費の数値化は複雑ですが、採用に費やした時間や内容を算出し時給換算しておくことで見直しに役立つでしょう。
人件費を減らすために人員カットすることは簡単ですが、他採用担当者に負荷がかかり採用の質が低下することは想像に難くありません。業務内容や採用フローを見直すなど、効果を高めるための検証も視野に入れましょう。
内部コストの例
- 採用にかかる人件費
- 面接対応などにかかる人件費
- 業界未経験の人を採用する場合は教育担当者の人件費
- リファラル採用などにおける社員への報酬
採用コストの計算方法
採用コストは採用総額÷採用人数で算出します。
採用コストの計算方法
- 採用総額=内部コスト+外部コスト
- 1人あたりの採用コスト=採用総額÷採用人数
- 内訳=特定のカテゴリの費用総額÷採用人数
※特定のカテゴリ=内訳を出したい媒体などの利用費
※採用総額のカテゴリごとの割合を算出すると分析に役立ちます
採用コストを削減するための5つの方法

採用コストを削減するための5つの方法を紹介します。
声をかける母集団を見直す
採用業務を効率化して内部コストを見直す
選考フローの改善を行う
無料求人媒体や低コスト求人サービスを利用する
内定者フォローを徹底し、離職率を下げる
声をかける母集団を見直す
採用コストがかさむ原因が、採用市場と乖離した採用要件(希少すぎる、高望みすぎるなど)でなかなか母集団形成ができないのであれば、ターゲット人材を見直すことで改善が期待できます。
自社が想定するターゲットの変更と共に、エージェントや人材紹介会社に伝える採用要件の変更も行いましょう。母集団の対象が増えるよう条件を緩和することも、改善策としては有効です。
また、新卒採用で学生を確保するためには、採用活動から実施するのではなく、大学1年の学生さんに対してもアプローチをしていくこともポイントです。
これにより、実質3年をかけて採用活動に取り組むことが出来、また多くの母集団から内定辞退を抑制するのではなく、関係性のできた学生さんにしっかりと関係性を強化することで、よりマッチした人材確保ができます。
そのための方法として、エイドインターンなどの長期インターン求人サイトというのも活用してみてください。参考記事も合わせてご紹介します。
採用業務を効率化して内部コストを見直す
業務を効率化して内部コストを見直すことで、採用コストの削減効果が期待できます。
内部コストの削減で最も簡単なのは人員カットによる人件費の削減ですが、闇雲に行うと他従業員に負荷がかかり業務の質が低下する可能性が高いです。まずは採用業務の効率化を図り、業務時間や質を改善していきましょう。
採用にかかる内部コストの削減例
- 自動化できるフローを洗い出し、ツールを導入する
- 採用業務にかかる人員配置の見直し
└適材適所の配置ができているか、現時点で人員が多すぎないか - 無駄な採用フローや費用対効果が低い項目はないか
選考フローの改善を行う
選考フローの改善を行うことで、結果的に採用コストの削減が期待できます。
選考フローの改善例
- 遠方の応募者にはオンライン面接を準備し交通費・宿泊費を削減する
- 優秀な人材に対しては一次選考カットや最終面接のみの案内を送付する
- 不要なフローは削除する
- 適性検査を全員ではなく、面接で内面が気になった候補者に絞って実施する
無料求人媒体や低コスト求人サービスを利用する
Indeedやengageをはじめとした無料求人媒体や低コスト求人サービスを利用することで、コスト削減に繋がります。
無料~低コストの求人サービスは手厚いフォローを受けたり、求職者の審査を設けていたりすることは稀です。しかし、求職者との接点は持てます。
安い求人ではなく、利用する媒体を変更するだけでも効果は見込めます。自社に合ったサービスの中で、低コストな求人サービスを試しましょう。
新入社員フォローを徹底し、離職率を下げる
新入社員へのフォローを徹底し離職率を下げられれば、結果的に採用人数が減りコスト削減に繋がります。新入社員フォローの他、選考段階においてミスマッチを減らすことも離職率の低下に繋がるでしょう。
先ほどの1人当たりの採用コストでも紹介しましたが、新卒・中途ともに平均は100万円弱です。1人が早期に離職すると、そのまま100万円が水の泡になっていると考えられます。早期離職率の改善は、徹底すべきでしょう。
また入社後数年経過している従業員の離職が多い場合、その対策も必要不可欠です。
採用コストを見直す時におすすめの採用方法

採用コストを見直す時におすすめの採用方法を紹介します。
直接欲しい人材にアピールするダイレクトリクルーティング
自社の社員の紹介で採用するリファラル採用
退職者に再採用の声かけを行うアルムナイ採用
自社の採用ページの改善
XやTikTokなどのSNSでの広報活動
直接欲しい人材にアピールするダイレクトリクルーティング
企業が直接欲しい人材にアピールして、ピンポイントで採用ができるダイレクトリクルーティングを導入することで、採用コストを大幅に削減できる可能性があります。
人材紹介よりも低く採用ができる可能性もあり、外部コストの削減が期待できます。また、採用要件にフィットする人材をピンポイントで採用できることから、ミスマッチによる早期退職の可能性も低くなります。
ただし、最初はスカウト配信、候補者への魅力付けなど、採用担当者の負荷が高まる可能性もあります。スカウト代行サービスに依頼して自社にノウハウを蓄積するなど、対策が必要です。
自社の社員の紹介で採用するリファラル採用
自社の社員の紹介で採用するリファラル採用制度を導入することで、採用コストの削減が期待できます。
自社で働いている社員に対して、親族・友人・知人を紹介してもらうよう依頼し、採用した場合に、紹介した社員に対して報酬を支払う方法です。内部コストが発生しますが、数万円~数十万円程度で、人材紹介会社などに外注するよりは費用が抑えられます。
退職者に再採用の声かけを行うアルムナイ採用
退職者に再採用の声かけを行うアルムナイ採用の導入は、採用コストの削減の他、教育にかかるコストの削減が期待できます。企業に人材の実績など情報が蓄積されており、即戦力人材としても優秀です。
採用の声かけなど採用業務が増えますが、費用は大幅に削減できます。退職理由をヒアリングし、会社が改善することで、成功率がアップするでしょう。
アルムナイ採用の事例が増えると、退職後に戻りたくなる会社として良い企業ブランディングができます。
自社の採用ページの改善
自社の採用ページを改善し求人情報を掲載することで、採用コストの削減が期待できます。採用ページの変更のための外部コストはかさみますが、求人広告費用やサービス利用料がかかりません。
採用ページにアクセスを集める工夫や取り組みは必要ですが、成功すれば大幅なコスト削減が期待できます。
XやTikTokなどのSNSでの広報活動
X、YouTube、FacebookなどのSNSで広報活動をすることで知名度がアップし、採用コストの削減が期待できます。
認知度が高くなれば母集団の規模が大きくなるため、従来の募集型採用でも充分な人数が集まるでしょう。またダイレクトリクルーティングサービスを利用する際も、人材は知名度が高い企業に流れるため、採用競争に勝ちやすくなると予想できます。
ウォンテッドリー、YOUTRUST、LinkedInなどの、ビジネスSNSの利用も有効です。
採用コストを下げたい方におすすめの求人媒体

採用コストを下げたい方におすすめの求人媒体を紹介します。
リクナビNEXT | Indeed | 求人ボックス | |
---|---|---|---|
運営会社 | 株式会社リクルート | Indeed Japan株式会社 | 株式会社カカクコム |
利用料金の目安 | 3,000円~ | 無料~ | 無料~ |
導入までの期間 | 要問合せ | 3日程度 | 最短当日 |
最短契約期間 | 要問合せ ※いつでも利用停止可能 | 要問合せ | 要問合せ |
特徴 | 少額利用も可能な求人媒体(3,000円~) | Web面接機能あり!無料の求人媒体 | 求人投稿まで約5分!無料の求人媒体 |
リクナビNEXT

運営会社 | 株式会社リクルート |
利用料金の目安 | 3,000円~ |
導入までの期間 | 要問合せ |
最短契約期間 | 要問合せ ※いつでも利用停止可能 |
特徴 国内の主要求人サイト利用者の最大約7割に情報をリーチ!少額利用も可能な求人媒体 |
採用コストの削減を検討している企業におすすめなのが、少額利用が可能な株式会社リクルートの「リクナビNEXT」です。
少額3,000円からの利用が可能で、予算上限を自社で決められることが特徴。常に費消金額を確認できることもあり、想定以上の金額が発生する心配はありません。
Indeed

運営会社 | Indeed Japan株式会社 |
利用料金の目安 | 無料~ |
導入までの期間 | 3日程度 |
最短契約期間 | 要問合せ |
特徴 Web面接機能あり!初期費用から掲載費用もすべて無料の求人媒体 |
月間利用者数2,390万人(※Indeed調べ)で、幅広い求職者が利用していることが特徴のIndeed Japan株式会社運営の「Indeed」。初期費用、掲載費用、採用成功報酬は全て無料で使えるため、コスト削減に役立つでしょう。
スポンサー求人の利用をしなければ、無料ですべて完結します。
求職者も多く、求人内容次第ではスピーディーな採用が実現するでしょう。
求人ボックス

運営会社 | 株式会社カカクコム |
利用料金の目安 | 無料~ |
導入までの期間 | 最短当日 |
最短契約期間 | 要問合せ |
特徴 求人投稿まで約5分!最短当日から求人広告を掲載できる求人媒体! |
株式会社カカクコムが提供する求人媒体「求人ボックス」は、利用料無料で最短当日から求人広告を掲載できます!
登録費用、求人掲載費用、成功報酬は一切かかりません。より求職者の目に入る位置に求人を起きた場合は利用料金が発生しますが、それ以外は無料で利用可能です。
求人の複製、写真の掲載、自社評価グラフなど便利な機能もあり求人票作成コストの削減もできます。
一人当たりの採用コストに関するよくある質問

一人当たりの採用コストに関するよくある質問に答えます。
一人当たりの採用コストの平均はどれくらいですか?
採用コストを削減するためにはどうすればいいですか?
採用単価が高くなる主な原因は何ですか?
一人当たりの採用コストの平均はどれくらいですか?
1人あたりの採用コストは、おおよそ90~100万円程度です。
詳細は「一人当たりの採用コストの平均相場」をご覧ください。
採用コストを削減するためにはどうすればいいですか?
採用コストを削減するためには、自動化すべきところはツールを導入する、採用手法を変更する、内部コストを見直すなどさまざまな手法があります。
詳細は「採用コストを削減するための5つの方法」をご覧ください。
採用単価が高くなる主な原因は何ですか?
採用単価が高くなる主な原因は企業により異なりますが、業種・職種による採用難度の高さの他、求人媒体利用の長期化、人員の配置ミスなどがあげられます。
詳細は「採用コストを削減するための5つの方法」をご覧ください。
まとめ
一人当たりの採用にかかる費用について、新卒、中途、アルバイト・パート別に紹介しました。
採用にかかる費用を削減するためには、自社の採用課題を洗い出し、適切な対策を取ることが重要です。削減する方法をもとに自社の採用フローから改善すべき点を探し、改善策を試していきましょう。
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